虫と歌のバカンス

アイドルという生身の人間に自分の願望を押し付ける自己満ブログ

カツ丼食べて帰ります

「シングルマザーの貧困って言うけど、そうなったのは自分の責任じゃんね」

 「別に偏見とかはないけどさ、男と男がそんなんとかさ、俺は見たくないよね」

 

やっぱりだと思った。

圧倒的に自分が正しいと何の疑いもなく信じられるんだな。ここまでくるとなんかもう羨ましくなるな。

悲しみや苦しみの背景には、行き場のない悲しみや苦しみがいくつもあることを想像できない。

何を言っても無駄なんだと思う。

期待するだけ無駄なんだと思う。

母と結婚しても、兄が生まれても、私が生まれても、結局父は自分だけの物差しの中で生きている。

 

負の感情を持つことは疲れることだ。持ち続けることは自分に染み付いていくことだ。

 

高校生の時、嫌いだと意識的に認められるようになった。

母や友達にそれを伝えられるようになった。

 

多分、一生分かり合えないんだと思う。

きっと父は長い反抗期の途中くらいにしか思ってないんだと思う。

いつになったら

 

お父さんのあの言葉は全部、私にとって呪いの言葉だったんだよ。

誰に向けてるつもりもなかったような、リビングでご飯を食べてる時にテレビに向かって言ってた言葉はずっとずっと聞こえないふりしてた言葉だったんだよ。

本当はやめてって言いたかった。

でも言えなかったから、

「それはそうかもしれないけどさ」ってもっとききたくない言葉が返ってくることなんて簡単に予想ついたし、

その追い討ちに受けて立てるほど私は強くなかったし

だから部屋に籠るくらいしか出来なかったんだよ

お父さん、知らなかったでしょ

 

って面と向かって伝えられる日が来るのかな。

少なくとも30になるまでは無理よ〜って笑いながら話したことあったねお母さん。

でもそんな日は40になっても50になっても60になっても来ないような気がしてきたよ。

 

 

 

夢のためにいくつもの理不尽を飲み込んできたこと。青春をかけていたこと。

だけどその夢は叶わなかったこと。

長男の聴覚障害

脱サラ。

お金のこと。

親戚のこと。

長男という責任。

 

お父さんが沢山沢山大変だったことすごくわかるよ。辛かったこといっぱいあったと思うよ。何で自分なんだって思うのは当然だよ。逃げたくなるよ。

 

どう頑張ったって自分じゃどうしようもならないことがあるってこと、何度も経験してるはずなのに、どうしてそれが自分だけじゃなく他の人にも起こってるってことが想像できないんだろう。

 

実力とか努力とか根性とかで人生は切り開けると思ってる。

そうやって自分の頑張りでここまできたと思ってる。

でもそれは、あなたがたまたま実力とか努力とか根性とかが絶対だと思える環境で、運良くたまたま実力とか努力とか根性とかが報われやすいところで生きてこれたってことに鈍感になりすぎだ。

 

だから簡単にあんなことが言えるのだ。

 

我慢が足りないから

努力が足りないから

練習が足りないから

意志が足りないから

だからこれは自己責任なんだよ

 

 

これまで何人もの人をこの天才的な無自覚で傷つけてきたんだろうなって思いますけど、でもここまで放置してしまった責任の一端は娘である自分にもあると思うんですよね、本当に。あーあ、思いっきり反抗期に乗っかってうるせえクソジジイとか言っとけばよかったな。今からでも遅くないかな。言っちゃおうかな。無理だよね。怖いし。そんなんで変わるきっかけとかなるわけないし。

とかうだうだ言いながらこれからもずっと同じなんだろうな。

母レベルになるともう悟れるっぽい。そっかそっか。

負の感情を持つことは疲れることだ。持ち続けることは自分に染み付いていくことだ。

染み付いてしまったこれは思い出とか、感謝とか、これからへの期待みたいなのじゃ消せなくなって来るらしい。

久々にけっこう、かなり、心にきてしまった 。

親孝行、したい時には親はなしとかいいますがそんなん知らん。

「いいよ いいよ」って私の中の巻さんが言ってるのでカツ丼食べて帰ります。

そんな感じです。カツ丼。

 

 

 

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